モロマガ

免疫力アップ特集

春風亭ぴっかり☆さんインタビュー
Q.「笑う」と健康になるって本当?

写真提供:きむらやすみ

A. 落語家は皆さん長生き。話して笑って笑わせて。
楽しくあれば健康に!

春に真打へ昇格する落語家の春風亭ぴっかり☆さん。「蝶花楼桃花(ちょうかろうももか)」に改名し、ますます の活躍が期待される彼女に、「笑うこと」の魅力についてお話を伺いました。

― なぜ「笑い」の世界に?

元々、ミュージカルなどの舞台が好きだったのですが、伝統芸能については無知なことに気づき、日本文学を学ぶ劇団へ。そこで落語との出会いがあり、師匠である小朝の楽屋に押しかけ、弟子入りを志願。2度3度は断られる覚悟で臨んだところ、取る旨の返事が。翌日から現場に入り、前座名「ぽっぽ」として活動をスタートすることになりました。

―どうしたら「笑い」が 起きる?

笑ってもらうことはとても難しいこと。こちらが緊張していたり、嘘をついていたり、自分をさらけ出していなかったりすると、お客様は絶対に感じてしまいます。どれだけ会場のお客様と心を通わせられるかがポイントで、これによって笑いの量が全然違ってくると思います。例えば子供。「この人、誰?」というバリアを張っている間は笑いませんが、心が「この人は大丈夫」となればもう大丈夫。難しい話でも伝わるし、笑いは起きるんです。

― どんな「笑い」が理想的?

会場でひとりだけポソッと笑ってくれた人がいたら、「ありがとう、アナタのために言ったよ」とテンションが上がります。ただ、うちの師匠小朝のようにお客様の笑いが「ドンッ」と下から突き上げるように起こることが理想的。私はまだまだ。相手が子供であろうと誰であろうと面白いものは面白いと伝わるものなので、会場の空気を掴んで、お客様との呼吸を交わして、「ドンッ」とくる大笑いが得られるよう頑張りたい。

― 将来どんな「笑い」のプロに?

落語家はとても不規則な生活なので、睡眠や食事は特に気をつけています。ただ、皆さん、不規則な割にとても長生きな方が多いんですよ。思うに、楽しく生きているんだと思います。話して、考えて、笑って。最高の健康法だと思いますね。今年93歳になる三遊亭金翁師匠は、足こそ少々悪くなってしまいましたが、頭はクリアで、ハリのある声で毎日異なるネタを用意して、寄席に出て笑いを取っています。そんな生き様は見習いたいですね。

―「笑い」の目標は なんですか?

おばあちゃんになっても落語家を続けることかな。女性の落語家ってまだ歴史が浅く、おばあちゃんの噺家っていないんです。一番上でも中年の先輩まで。これから自分達が作っていくという責任があると思っています。そのためにも笑って、免疫力をアップして、長生きしなくちゃいけませんね。

Profile

蝶花楼桃花 (ちょうかろうももか)

女性落語家。2006年に春風亭小朝に入門し、2011年に二ツ目に昇進。「ぴっかり☆」として活躍する。2021年に「浅草芸能大賞」の新人賞を受賞。2022年春に真打昇進で、「蝶花楼桃花」に改名予定。

  • モロマガ 一覧
  • 春風亭ぴっかり☆さんインタビュー
    Q.「笑う」と健康になるって本当?