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「腸活」5つのキーワード

「腸活」を行う上で知っておくべき5つのキーワードを徹底解説。正しい知識や方法でないと、せっかく時間やお金をかけても効果が得られないばかりか、逆効果でカラダを壊してしまうことも。腸のことを知ることが、良質な腸活の第一歩なのです。

①腸のケアで未来の病気を予防する!

これまでは単なる消化器官として考えられていた腸ですが、実は腸の状態を健康に保つことで、病気を予防する力があることが分かってきました。例えば生活習慣病。免疫細胞の7割が腸に存在するので、腸内環境を整えることが免疫力の向上に繋がります。免疫力が上がると風邪をひきにくくなり、逆に下がるとさまざまな病気の発症リスクが高まってしまいます。近頃では病気になってから病院へ行って治療をするのではなく、病気になる前からカラダをチェックし、病気になる可能性のあるところを先んじてケアする「未病」という考え方が広まってきました。病気をしてからでは治療に膨大な時間とお金がかかる上、必ず治るという保証もありません。未病は、病気になる可能性のある状態をメンテナンスするようなものなので、時間もお金もセーブでき、何より初期段階で対処できるというメリットも! 腸のケアはまさにこの未病対策なのです。

②腸内細菌は敵?味方?

体内には、一般的に約1000種類、100兆個の菌がいます。「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」で構成されるこれらの腸内細菌は、「腸内フローラ」とも呼ばれ、腸内環境を保つ上で非常に 重要な役割を担っています。「善玉菌」は、整腸作用を促してくれたり、免疫力を高める働きをしたりと、その名の通り、カラダに善いことをしてくれる菌。「悪玉菌」は、数が増えてくると腸の働きが弱まって便秘になったり、免疫力の低下をもたらしたりする菌。特に腸内環境のバランスを崩しがちな40代後半からは、この悪玉菌の働きによって肥満や糖尿病、大腸がん、動脈硬化症などを引き起こすと言われており、注意が必要です。「日和見菌」は、優位な菌の味方をする特性を持っており、健康を促進することも害を及ぼす働きをすることもある菌。悪玉菌の増加を抑え、いかに善玉菌が活躍できる腸内環境を構築するかがポイントです。善玉菌2、悪玉菌1、日和見菌7が、腸内細菌の黄金バランス!

③腸の好物を知ろう

腸を健康な状態に保つために必要なこと、ひとつは腸内の有害物質を排出する「食物繊維」を摂ること。食物繊維は、山芋や海藻など便を柔らかくする水溶性食物繊維と、大豆やごぼうなど糖質の吸収をおだやかにしてくれる不溶性食物繊維とがあり、どちらも排便を促してくれる、腸の好物と言えましょう。腸内のバランスを整える「乳酸菌」も大好物で、食品でいえば、ヨーグルトやチーズなどがそれに当たります。また、善玉菌を育てる「オリゴ糖」も腸内環境を良い状態に保つという意味で腸の好物と言えます。腸の好物、つまりは腸内フローラを良いバランスに保つ食物繊維や乳酸菌を摂ることが大切なんですね。

④腸の健康はココロの健康にも繋がっている

腸内環境が良い状態にあると、うつなどの病気にかかりにくくなると言われています。これは、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが関係しているのですが、このセロトニンの生成に必要な成分(必須アミノ酸)は体内では生成できないため、食事から摂らなければなりません。つまり、ココロの健康は腸の頑張りにかかっているのです。腸が健康的に活動をしていないと、セロトニンが正しく生成されず、自律神経のバランスをうまく整えられなくなり、ストレスを過度に受けてしまったり、うつ病を発症しやすくなってしまうというわけです。また、腸の健康とココロの健康は表裏 一体の関係でもあるので、ココロが健やかであれば、腸(カラダ)の調子も何だか良い気がしてくるのは、あながち間違ってはいないのです。腸を健康な状態に保ち、ココロも健やかな状態になるよう心がけましょう。

⑤腸活は理想的なダイエット?

多勢になびく「日和見菌」の中には「デブ菌」と「ヤセ菌」と呼ばれる菌がいて、デブ菌が多いと太りやすく、ヤセ菌が多いと痩せやすくなります。高脂肪や高糖質な食事はデブ菌を増やすので注意が必要です。善玉菌を増やす腸活をすると同時に、デブ菌の増殖を抑える食事も心がけたいところ! このふたつの菌は共に腸の中に存在しており、デブ菌は食べ物の残りカスから栄養を吸収して太らせようとしてきますし、ヤセ菌は食物繊維を発酵させる際に脂肪を溜め込ませない物質「短鎖脂肪酸」を産生します。デブ菌は悪玉菌を好み、ヤセ菌は善玉菌を好みますので、腸内の悪玉菌と善玉菌のバランスが崩れないように注意をしながらデブ菌が過多にならないようにすることが、痩せやすいカラダ作りの一歩に。